『シダス』や『セント・フローリアン・コラール』などで知られるオーストリアの人気作曲家トーマス・ドスが、“相対性理論”などで世の中の常識をひっくりかえしたドイツ生まれの理論物理学者アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein, 1879〜1955)をテーマに作曲した2017年の作品。世界初演は、2017年10月、オーストリアの東チロル(オストチロル)地方の中心都市リエンツで、ルカス・ホフマン指揮、ウィンドフィルハーモニー・オストチロルの演奏で行なわれた。わが国へは、2018年6月、東京・杉並公会堂に作曲者を招き、鈴木孝佳指揮、タッド・ウインドシンフォニーの演奏で紹介された。
曲は、まるで大宇宙に広がるしじまのように神秘的なムードに始まり、次第に盛り上がり、テンポを上げると、激情がほとばしるように活発に音楽は展開する。その後、一旦静まると、“相対性理論”の公式が浮かび上がってきて高まりをみせる。ここで、安らぎを求めるかのようにとてもロマンチックなメロディーが歌われ、その後、ここまで現われたテーマがクロスするように再現され、音楽のクライマックスへと向かっていく。スコアには、音楽の展開について、つぎにような作曲者のガイドがあり、とても理解しやすい。
There is something behind... (背後には何かがある...)
Speed of light(光の速度)
Annus Mirabills!(驚異の年!)
The Formula(公式)
The Theory(理論)
Lonesome Genius(孤独な天才)
Researching...(研究...)
Conquer the World(世界を制覇)
何よりも、音楽から情景が浮かび上がってくるのが最大の魅力。天才アインシュタインの人生にフォーカスを当てた、ひじょうにドラマチックな作品だ!
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・出版社グレード:5
・作曲:トーマス・ドス(Thomas Doss)
・TIME:約13分11秒
・出版:ミトロパ(Mitropa)
・分類:販売譜(フルスコア&パート譜セット)
・メーカー品番:
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■アインシュタイン/名古屋芸術大学ウィンド・オーケストラ
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Piccolo
Flute (I、II)
Oboe(I、II<doubl.:English Horn>)
Bassoon(I、II)
Contra Bassoon(opt.)
Eb Clarinet
Bb Clarinet (I<div.>、II、III<div.>)
Alto Clarinet
Bass Clarinet
Contrabass Clarinet (opt.)
Alto Saxophone(I、II)
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
Trumpet(I、II、III<div.>)
Horn(I、II、III、IV)
Trombone(I、II、III)
Euphonium <div.>
Tuba(I<div.>)
String Bass
Timpani
Mallet Percussion
(Glockenspiel、Xylophone、Marimba、Vibraphone、Tubular Bells)
Percussion
(Snare Drum、Bass Drum、Crash Cymbals、Suspeded Cymbals、Hi-hat、Tam-tam、Windchimes、Triangle、Temple Blocks、Mark Tree、Cabasa)
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